2019年1月31日木曜日

写真はカメラで撮るものだった


おととい(火曜日)の夜、きのう(水曜日)のお昼ごろ、と2度にわたって旧居住地の甲府で用事があり、通常ならば国道20号線で一本なのですがその風景には最近もはや飽きてしまっています。東京都日野市南平から出発したクルマは八王子で左に折れて、八王子から厚木、平塚、小田原と進み、火曜日の日中は小田原で過ごしまして、夕方から箱根、御殿場、富士吉田、御坂で、甲府でした。水曜日の帰りは疲労困憊で中央フリーウェイ。

この移動の間ツイッターの更新がほぼなかったのはスマホの調子がさいあくだったからです。しかしいまはなにが最悪だったのかわからないほどけろっとしています。かばんの中に入れていた読みかけ本の著者、橋本治の死去のニュースをリツイートできませんでしたがそれほどのツイ廃でもないのでまあ、壊れたら壊れたで東京都日野市南平に帰ってから修理業者をさがしましょうと。そしてスマホは本来電話であるわけですが電話をかけるような場所もないのでそんな困らないといえば困らないんです。が現代のスマホはカメラでもあるのでした。ケータイにカメラ機能がついている機種といない機種とがあった時代を知っているおじさんはまた昔話もしたくなるのですが、それはとりあえずとして、この2日間のスマホ故障期間において私は、写真が撮りたかった。



国道20号線をふらっとはずれてみたものの、とちゅうからは明確に小田原を目指しておりもっといえば小田原競輪場を目指していました。私が前回小田原に行ったのはちょうど一ヶ月前、競輪グランプリ静岡を本場で完全に外した翌日2018年12月31日のことでした。小田原に寄って小田原競輪場を見てかえろう、あるいはスーパー銭湯があるからここに入ろう、みたいな計画で小田原駅に降り立ったものの、競輪グランプリを十数年連続ではずしたショックは大きくドンキホーテ小田原店を見て歩いたあとは駅前の喫茶店で内職の文章を書くだけしてかえってきたのでした。

そのリベンジとして旅行気分が満載で出かけた小田原だったのでスマホがないとなると写真がとれないのが残念だなあとおもったのです。スマホがどれだけかわっても私の撮った写真はすべてgoogleフォトにならんでおり、昨年のミニマリズム運動の際にはスキャナを購入してなんだかよくわからないパンドラの箱的なやつのなかに入った写真も全てスキャンして捨てました。ですので相当昔のフイルムで撮った写真もたとえば修学旅行のクラスの集合写真とかもいまは全部googleフォトにならんでいます。googleフォトはたまにどういう拍子か知りませんが「一年前のきょうの写真」とかぶっこんできたりするのもたのしいですよね。記録と記憶のために私は小田原の写真をできればとりたいと思ったのです。



そこで私がぱっと思いついたのが「写ルンです」でした。若者たちが「写ルンです」をおもしろがっているというニュースを聞いていたので。おじさんは子どもの頃「写ルンです」で写真とってましたから実際に。若者には負けていられません。たぶんこないだ行ったドンキホーテに行けば売ってるでしょう「写ルンです」。小田原競輪場に着いたのは9時半くらい。無料駐車場にとめましたら10時開門までの暇つぶし感覚でドンキホーテ方面に向かって歩き始めました。らば、商店街に写真館がありまして、外からのぞいたら「写ルンです」が大量にぶらさがっているのです。27枚どり900円。この写真館なら現像もしてくれるそうですが、まあ現像は何処でもできますよだってフジフィルムが売ってんすから。仮に現像場所が見つからない場合はまた小田原に来ればいいや。


ということで小田原の写真は「写ルンです」で撮ってきました。「写ルンです」のパッケージを開けたときのあのにおいがまずナツい。それでシャッターを押す音がとても静かだなあと思いました。

スマホのシャッター音のデカさって恥ずかしいですよね。盗撮とかしませんから静かにしてくれないかなあ。とアプリで「無音カメラ」とかありますから使ってみた時期もあるんですが、こんどはシャッター音がしないことに犯罪的な羞恥心があるのです。写真をとること自体が自意識過剰なことでだから恥ずかしくてもしかたないのかなあと思っていたのですが、このたび「写ルンです」で写真を撮っているときには、その手の恥ずかしさが一切無くて、私が驚いたのはそのことでした。

写真をカメラで撮るとき、カメラを構えて画角の構成をきちんと点検してなにしろ小田原できょう撮れる写真は27枚しかダメなんですからねとやっているとほんとうに真剣にやらなくてはならず、恥ずかしがっている暇なんか無いのです。この構えるのに持ちやすい厚みがまたいいですね「写ルンです」。スマホはカメラのように構えるには薄っぺらすぎてなんか気取っているふうになるのが恥ずかしいのかなあ。なんなんでしょう。

また「写ルンです」でとるのもいいし、ちゃんとしたカメラを買ってみるのもたのしいかもなあ。スマホのカメラ機能に自主規制をかけて、写真家になる月間をつくるなど。写真をたのしんで撮る方策をなにか得たいと感じながら。小田原の商店街、小田原城、そして小田原競輪場の写真を27枚とってきました。

まだ現像に出していませんが、計画としては現像から帰ってきた写真をスキャンして捨ててやろうかと思っています。写真を撮るのはたぶん好きですが写真がたまるのは嫌いなので。じゃあ何のためにフィルムでとるの?デジカメは?などなど私にあった手法をしばらく考えていく予定です。



この記事につけた写真(「写ルンです」以外)は2000年代のはじめ、20代なかばだった私が当時持っていたトイカメラでフイルム撮影した写真、を昨年アルバムからひきはがしスキャンしてgoogleフォトに並べたものです。実物は捨てました。このたびの小田原の写真もいつか公開したいと思いますのでたのしみにしていてくださいよろしくおねがいします。

0 件のコメント:

コメントを投稿

田中はにわのツイッターもよろしく