2021年6月22日火曜日

会社の近くのホテルに泊まる

  障害者雇用の職場を見つけて、もうすぐ2年となる。私の場合、周りと変わらないパソコン事務作業をしているが、電話の応対を免除してもらっている。電話の応対を我慢してやって、その分のマネーを貰うことを想像してみると、そんなことは到底出来そうにないので、障害者雇用というのはありがたい。周囲とやりとりするのも基本的には業務チャットで行うので、家からリモートワークする日と、会社に出社する日で、やることは全く変わらない。だったらずっとリモートワークでよいようなところだが、みんなは交代で出社して電話の応対もしているので、障害者にも出社の日があり、私が出るぶん誰かがリモートワークになる仕組みである。

 就職して半年ほどは、毎日満員電車にゆられて会社に行っていたけれども、ニューノーマルとなったいま、それははるか昔のできごととなっている。あんな生活はもはや信じがたい。私の出社日は月曜日が多いので、月曜日が出社となると、前週金曜日のテレワークが終わってから、さて月曜日までにどのように会社にたどり着こうかと考え始める。週末はスーパー銭湯に行って入浴と読書を繰り返すのが最高の贅沢だったが、緊急事態のためそうした施設は軒並み休業となった。そうして編み出された趣味が、会社の近くのホテルに泊まってから出社する、というものである。

 そもそもホテルに目的なく泊まることは、私の趣味のひとつであり、大浴場と朝食バイキングのあるホテルを第一の目的に、出かけることがあった。緊急事態となり、県境を越えることもタブーとなって、私のそうした趣味は、東京都内の、会社の近くのホテルめぐりに移行された。毎週高いホテルに泊まるわけにはいかないので、いまでは大浴場も朝食バイキングもなくても、とにかくホテルに泊まるというだけで満足している。喫煙者なので、喫煙ルームも重要な候補となるが、会社の近くの喫煙所は心得ており、ホテルで吸えなくても文句は言わないことにしている。ホテルで読むように本を抱えていくが、大抵それも読まない。とにかく疲れているので、ホテルに行ったら眠る。また家にテレビジョンがないぶん、ホテルに行くとテレビジョンばかり見ている。徳光と田中律子のバスの旅、相葉くんの料理のやつかバンキシャ、坂上と指原の潰れない店、ミスターサンデーと日曜日に観るものはきまっている。

 私は東京都日野市の京王線南平駅の駅前に住んでいるが、会社の最寄駅は地下鉄の青山一丁目である。青山一丁目は駅の名前だけで、東京都港区青山一丁目という住所はない。京王線で新宿に出て、都営大江戸線で青山一丁目に行くのが正規のルートである。私のホテル巡りは、京王線の府中・調布にはじまり、新宿・青山外苑といった会社の近隣・また赤坂見附や永田町のあたりなど、もう数十を制覇しているはずだが、最近のお気に入りは浜松町の近隣である。都営大江戸線の大門駅はJR浜松町駅の近郊となる。浜松町は典型的なオフィス街で、喫茶店が多く、街頭の喫煙所も整備されていて、週末の人出が少ないから、快適な街だ。きのう泊まったホテルは、久しぶりに大浴場があったが、日帰り入浴をやっているため、大変な混雑で辟易としてしまった。いま世間的にもサウナがブームとなっており、面倒なことになったと思っている。しかし、ベッドはキングサイズで、よく眠れた。

 東京にはホテルがたくさんあるが、まだここだというホテルには巡り合わない。以前住んでいた山梨県の甲府では、ホテルを巡っているうち、ここがいちばんというホテルが決まり、そこにばかり通っている時期があった。しかし、東京のホテルはどこも一長一短だ。まだ放浪は続く。ホテル自体に文句がなく、ホテルの近隣になにかレジャーがあって、毎週そこにいけばやることが決まっている、というかたちを目指したいものだ。

2021年6月19日土曜日

たんじゅんな人間の夜明け

 


きょうは雨が降っていたが、傘を持つのが面倒で、濡れて歩いた。暑くも寒くもなく、ちょうどいい気温だった。フレッシュネスバーガーは空いていた。先週もちょうど同じ時間に、フレッシュネスバーガーで、同じセットを食べたことを思い出した。先週は入口のキワのカウンター席しか空いていなかった。きょう空いているのは、雨が降っているからだと気づいた。雨に濡れないように、家から出ない人が多いのだと思ったら、なんだ、人間もあんがい単純なものだな、と思った。


 フレッシュネスバーガーで本を読んで、感想を読書メーターに入れた。なんでも飽きてしまう性分だが、かろうじてTwitterと読書メーターだけは続けていた。過去の読書メーターの投稿にイイネがついていた。その投稿が、過去のこのブログの記事へのリンクだった。自分のブログを久しぶりに読み返した感想は、いまの自分には書けない、というものだった。2年近く過去の自分と現在とでは、中身が全く変わっていると思った。

 ブログを放置した期間は、仕事しかしていなかった。あとは東日本大震災か地下鉄サリン事件か和歌山カレー事件についてのYouTubeを繰り返し見て暮らしていた。事件の緊迫感とほの暗さが気分だった。途中で人類は新型コロナウイルスに襲われ、仕事はテレワークになった。しかし東京都の3回目の緊急事態宣言はあした終わる。いずれ4回目もあるだろうがもはや完全に用をなさず、ワクチンが広まって、未曾有の騒動もいつしか有耶無耶になるんだろう。

 このブログは、健常者が障害者になった、というところで第一章が終わり、放置されたが、またなにかを考えてみよう、ときょう思った。なにも書くことがなくなるから、つい読書感想文が増えていった第一章だが、こんどは読書メーターときっちり峻別して、ここにはふつうの日記を書きたい。なにを考えて生きたのかを記録したい。いま、また、生きる気力がわいてきている。

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